- 活動前の状況 -
- 設備メーカーのA社では、毎年プロジェクトの損失コストが発生して、営業利益に悪影響が出ていました。しかし、A社では、損失コストを事務的に集計するだけで、誰も関心を示さず、対策が取られていませんでした。
- 未然防止活動の概要 -
- 損失コストの定義を明確にして、損失コストの絶対額、売上高比率、損失コスト発生件数をKPI化して、毎月の部長会で開示する。
- プロジェクトのキックオフミーティングで、損失コスト低減の意識付けを図る。
- 損失コスト発生の根本原因究明を進めるため、タスクフォースを立ち上げた。
- タスクフォース活動の概要 -
- 目的:損失コスト発生の根本原因究明方法を習得する(なぜなぜ分析による)。
- メンバー:事業部長、設計3部門・プロジェクト・品質保証から部長・課長・若手を人選、コンサルタント(林原)、計17名(原則、メンバー固定)。
- 活動頻度・時間:月2回、1回につき2時間程度、2か月の限定活動。
- 活動内容:設計3部門から損失コスト発生事例を持ち寄り、根本原因の究明を実体験する。
- タスクフォース活動に参加した設計部長の感想 -
- 発生原因と流出原因を分けることで、より深く原因を掘り起こす必要性を実感。
- 客観的かつ細かく経緯を整理することで、問題発生の多様な背景を知りえた。
- なぜなぜを繰り返すことで結果的に多角的な目で事象を分析することができ、不具合の真因が意外なところにあることを体感できた。
- 契約から設計、製品納入に至るまでの各ポイントでの不具合に対して具体的で効果的な施策を立案できた。
- 人はミスを犯すものという考えの元での改善の必要性を強く認識。全社員の意識高揚への具体策が必須であることを痛感。