医療現場では、トラブルや事故を未然に防止することは急務です。そのために、是非取り組みたいのが「5S」と呼ばれる活動です。この5Sは医療現場に限らず、多くの企業でミス防止やリスクマネジメントに役立てることができます。今回は、5Sについて詳しくご紹介します。
5Sとは、リスクマネジメントに重要な役割を果たす「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」を総称したものです。それぞれについて、もう少し詳しく見てみましょう。
整理とは、必要なものと不要なものを区分けし、不要なものを捨てる作業を言います。整頓をする前に整理をしておかないと、いつまでも不要なものがしまい込まれ、煩雑な環境につながってしまうため注意が必要です。整理でスペースの効率化が図れます。
必要なものを、使いやすく片付けることを指します。単にしまうだけではなく、必要なシーンで取り出しやすく、誰が見ても分かるような置き場所に片付けることで、整頓された状態を維持することができます。整頓で「探す」という作業がなくなり、仕事の生産性が上がります。
清掃とは、掃除をすることでゴミやほこりを取り除き、きれいな状態にすることを指します。この清掃中に、整理と整頓の状態を点検できます。
清潔とは、整理・整頓・清掃を繰り返し、きれいな状態を維持する活動を指します。清潔を維持することで、ミスやトラブルを防ぐだけでなく、怪我や病気のリスクのない安全な労働環境を作ることができます。
しつけとは、決められたルールをきちんと遵守できるような習慣をつけることを指します。上記の整理・整頓・清掃・清潔も、しつけをベースに取り組んでいくことが大切です。
医療事故が起こると、深刻な事態を招きます。例えば、薬の取り違いです。薬は似通った名前があり、ラベルや容器の色・形で識別します。また、薬の格納場所にも工夫が必要です。これも広い意味での5Sです。
また、「しつけ」も大切です。適切なしつけを行うことで、上からの指示がなくても自然と整理・整頓・清掃・清潔の活動は維持されていきます。
5Sにおける「しつけ」は、親や先生から子供に向けたような一方的なものではありません。しつけをされる側も納得した上で、主体的にルールの遵守に取り組むことを目指します。
そのためには、実際に5Sを行うことで一人ひとりに得られるメリットを丁寧に説明したり、すでに5Sに取り組んでいる場所を見せることで、その良さを体感してもらったりといった工夫が必要になります。
納得が得られたら、整理・整頓・清掃・清潔のそれぞれに関して、具体的で明確なルールを設定します。ルールの背景にある意図が理解されていれば、ルールの習慣化も難しいことではなくなります。
医療現場へ5Sを導入することで、医療事故を未然に防ぐことだけでなく、医療業務の生産性が向上するので、診療時間の短縮にもつながります。
5Sの導入など、リスクマネジメントに関心のある経営者や管理職の方は、未然防止研究所にご相談ください。トラブル・事故を未然に防ぐメカニズムを用いて、安全で働きやすい環境づくりをお手伝いします。管理職の役割において、リスクマネジメントは特に重要性が高まっています。
未然防止研究所では、管理職を対象に企業研修・講演・セミナーおよびコンサルを行っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。メール講座では、管理職が知っておきたいトラブルの完全予防法をテーマに今後配信していく予定です。
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